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第10章 吉沢章子提言

吉沢章子の視点


川崎強靭化・多摩区強靱化について

平成28年3月9日予算審査特別委員会において川崎強靭化・多摩区強靱化について質問し、政策提言をした。以下記載する。

吉沢章子
かわさき10年戦略では、みんなで守る強くしなやかなまちをめざすとして、国土強靭化・地震防災戦略の推進で16億7,321万3,000円が計上されている。
最悪のシナリオを想定することによって最悪の事態を回避し、結果、命を守るということが国土強靭化計画の肝である。
①多摩区おける最悪のシナリオとは何か?
②最悪のシナリオ回避のために必要なことは何か?
③多摩区役所防災力向上方針とは何か?

多摩区長
①多摩区の被害特性について
多摩川や二ヶ領用水などの河川が流れる平野部と多摩丘陵が広がる丘陵部から成るという地域特性。丘陵部には179カ所の土砂災害警戒区域が指定。
河川の氾濫による広域市街地の浸水や丘陵部における土砂災害等の被害が想定される。
②大規模な自然災害が発人命の保護を最大限図ることが最も重要。
防災関係機関と連携し、災害対応力の向上を図る。
区民が多摩区の特性や被害想定を正しく理解し、迅速な行動に結びつくよう、日ごろからの情報発信や意識啓発等に取り組む
③多摩区役所防災力向上方針について
大規模な災害が発生した際には、多岐にわたる膨大な災害対応が求められる。
区役所職員の防災力の向上を図ることを目的に、本年度中に多摩区役所防災力向上方針を策定。
基本方針
1.災害時には迅速に行動できるよう、平時より具体的な準備を行うこと
2.全職員が防災を自分事として捉え、日常的に防災意識を持つこと
基本方針実践のために災害時の業務内容や訓練事例等を盛り込んだハンドブックをあわせて作成
今後これを活用して職員の訓練や研修を実施し、区役所の防災力向上に努める。

吉沢章子
全職員が防災を自分事として捉えるということが大事。
方針を策定し、マニュアルをさらに多摩区版に書きかえて全員が持つ、ということは
現場に即した取組として非常に評価できる。
多摩区の災害特性は水と緑の多摩区であるがゆえに、水の災害もあり、土砂災害もある。このリスクをまず知るということが重要。その為に有効な取組が、まちづくり局の 「防災まちづくり支援促進事業」と考える。①来年度の事業内容は?②多摩区における取り組みと該当地域は?

まちづくり局長
防災まちづくりについて
①防災まちづくり支援促進事業の内容について
地域住民との協働による自助、共助を中心とした防災まちづくりに取り組みながら、地域の防災上の課題の把握とその解決に向けた住民の主体的な取り組みを推進することで、地域防災力の向上を図ろうとするもの。

具体的な進め方は、防災専門家やコンサルタントを派遣し、地域住民が防災上の課題をみずから確認するまち歩きや、その課題解決に向けたワークショップなどを行いながら、防災意識の醸成を図る。地域住民による地区防災まちづくり計画の策定や、その計画の推進に向けた支援を行いながら、建築物の耐震化、ブロック塀の生け垣化等のハード面の改善などを推進する。
②防災まちづくりの取り組み地区について
不燃化重点対策地区を除く火災延焼被害の発生が想定され、かつ大きな焼失被害のおそれのある16地区94町会を対象。
優先順位を考慮し、幸区、高津区、多摩区において実施予定。
多摩区は、西生田周辺の1地区5町会が該当、現在取り組みの実施に向けて町会との調整等を図っている。

吉沢章子
まち歩きは非常に重要である。
高まる災害リスクに対し、肝心なことは「むやみに怖がらず、正しく畏れる」ということである。
第1に、今住んでいるところ、今いるところの地域特性と災害種別に応じたリスクを客観的に知ることが必要で、最もよい方法としては、「地域住民が防災上の課題をみずから確認するまち歩き」であり自分たちの現場を自分たちで知るということが必要であると考える。
第2に、最も優先されるのは「死なないこと」 有事の際に正しく避難するために、避難に特化したパンフレット、避難マップを作成すべき。 まち歩きと避難パンフレット作成について見解は?

総務企画局長
避難マップについて
ホームページのガイドマップかわさきで、津波や洪水等のハザードマップなどを示している。また、作成、配布している各種防災マップ等で難行動を含めて周知している。
川崎市自主防災組織連絡協議会において、自主防災組織の方を対象にリーダー等養成研修を毎年実施。
今年度は各種防災マップを基本に、地震発生時や風水害時等において地域のリスクを把握した上で、参加者一人一人が避難所までの経路などをみずから記入し、オリジナルの防災マップを作成するmy減災マップづくりを実施。
今後も、まち歩きなどにより、それぞれの地域の災害リスクを把握し、正しい避難行動やみずからの身の安全はみずから守るという自助の取り組みが推進されるよう、関係局区と連携し、地域における防災訓練、啓発や研修会等の実施につきまして支援する。

吉沢章子
各種防災マップを基本に、地域のリスクを把握した上でmy減災マップづくり、これは非常に良い。
自分の今いる場所のリスクを複層的に知ることが肝要と考える。
まちづくり局の持つ「防災都市づくり」のデータを有効に活用すべきである。
建物倒壊、火災延焼、急傾斜地対策、津波ハザードマップ、洪水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップ、浸水実績図、液状化危険度分布図、等、それらを複層的に重ねる事が出来るデータである。まち歩きをするためのベースとなる資料。
これを引用すれば、災害リスクの高い川崎区は色を重ねていくと、真っ黒になってしまうかも知れない。しかし、その現実を市民が知るべきではないか。これは正しく恐れることについて必要ではないかと考える。
1つのアイデアは市政だよりの区版。このマップをカラーで記載し、あなたの住んでいる地域はこういうリスクがある。だからこういうところに避難してください等、まちづくり局と協力して作成し、配布する事を市長に要望。

今ここ、議場で、地震が起きたらどうするか。ここのリスク管理は最重要。
市長が死んだら大変。まず市長は自分の身を守らなければならない。
吊り天井は落ちてくる可能性がある。委員長は先ずドアを開放。ひずんだらドアは開かない。等々。
どこに自分いるか、そこにはどういうリスクがあるか、ということを市民にもリアルに感じてもらう事が重要である。

まとめ


国土強靭化基本法に基づき、「国土強靭化地域計画・川崎市版」を策定すべきであると議会において提案した。本政策提言書には概要版を掲載してあるので参照されたい。 本来、地域計画は県単位までは義務だが、市町村においては努力目標程度である。しかし私は、藤井聡教授の講義を自民党本部の女性議員勉強会にて伺った際、「リスクを洗い直し明確にした上で災害対策を減災の視点で再考する」という計画は、川崎市において必要不可欠であり策定すべきと考えた。その後、川崎市連の政務調査会にて教授を招聘し、市役所危機管理室職員も同席してもらい、地域計画の策定に至った。予算委員会の質問では、多摩区を例に挙げ、多摩区強靭化について質したが、各区版の地域計画は必要であり、今後提案したいと考える。
今回、災害対策を考察し、今、最も必要と感じた事は以下の7項目である。

1.4年後には首都直下型地震が来ると仮定する
2.4年後というリアルな危機感を行政・議会・市民が共有する
3.4年間で出来る減災対策を、取捨選択する。
4.政策判断を明確にし、予算をつける。
5.今年度、見直しを図る総合計画の実行計画に明確に位置づける
6.全庁挙げて、最優先で推進する
7.常に危機感を持ってPDCAサイクルで見直す

この覚悟で臨まないと、150万市民の命は守れないと考える。
藤井聡教授は講演で「覚の士」について述べている。国土強靭化基本法の極意は「葉隠れ」である。侍は、常に刺客に対し備えている。どう切りつけられるか、どう襲われるか、あらゆる危機を想定し、備えるから、死なない。それを覚の士と言う。備えぬ者は「不覚の士」であり、不覚にも死ぬ。川崎市の行政、議会が一丸となって「覚の士」となり市民の命を守る取組を、スピードを持って進めるためにこれからも提言し続ける所存である。

最後に、様々な災害で命を失った多くの方々に対し、衷心よりご冥福をお祈りするとともに、今なお、復興のさなかにあり、ご苦労されている方々に一日も早く安寧の日々が訪れますよう、心からお祈り申し上げます。




参考資料・出典

『Voice』2014年3月号 藤井聡(京都大学教授・内閣官房参与)
“東京強靭化”は五輪成功のために必要不可欠だ

内閣府 平成24年度版 防災白書
第1部 東日本大震災を踏まえた災害対策

内閣府 平成28年度熊本地震
内閣府防災情報のページ

内閣府 阪神・淡路大震災教訓情報資料集阪神・淡路大震災の概要
内閣府防災情報のページ

川崎市:川崎市地震被害想定調査結果の概要 (平成25年3月)
川崎市:川崎市国土強靭化地域計画地域計画



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