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第4章 危機事象対策への提言

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課題を検証・見える化し、具体的な解決策を議会で提案


~令和元年12月17日・一般質問 から抜粋~  → ホームページ・議会質問を参照


吉沢章子

多摩区の災害特性は、以前から指摘のとおり、平野部の内水氾濫と丘陵部の土砂災害。今回の台風では内水氾濫と想定される被害もあった。長年取り組む災害対策における政策提言に基づき検証と提案をする。


課題1 避難所について
・ハード面 避難所が足りない

吉沢章子

多摩区では避難場所が足りなくなった。全市的にも同様逃げる場所がない。逃げる場所を増やす、決める対策は喫緊の課題。民間の高層マンションと自主防災組織が協定を結ぶ埼玉県戸田市の例や県立高校については、6月議会でも提案したが、公共施設、商業施設等、あらゆる可能性について市がサポートし、まずは地震、水害等、災害種別の避難場所を確保するべきと考えるが見解は?

危機管理監

避難場所の確保について、商業施設や県立高校、企業等が所有、管理する施設等については、災害時における市民の避難場所としての機能が期待できることから、協定の締結等により避難場所としての確保に努めるとともに、さまざまな機会を通じて働きかけを行ってきた。
災害種別に応じた避難場所の確保について、施設の耐震化の状況や緊急時における速やかな避難者の受け入れ体制の有無、また建物の強度や避難スペースの確保など諸条件を確認した上で、所有者または管理者との合意形成が必要となるなど整理すべき課題もあるが、災害による被害を最小限にとどめるため民間施設等も含め、地域の実情や施設等の状況を踏まえて、さまざまな形で柔軟にその役割を担っていただくことも重要と考えている。
災害の状況に応じた避難場所の確保については、地域コミュニティの中で主体的に取り組んでいただくことが重要であると考えている。
今後、他都市の事例を研究するなど検討を進める。

・ソフト面 避難所運営が未熟

吉沢章子

台風19号における現時点での多摩区の総括について、併せて、事前、発災時、事後において反省する点×について伺う。

多摩区長

避難所での対応→中野島小学校のように多数の避難者があった避難所では、区役所職員や施設管理者だけでは対応が難しい状況にあり、地元町内会を初め避難所運営会議の方々の御協力をいただき、運営を行えた事例もあった。← 反省 ×
その一方、これまでの土砂災害時の経験から、当初、避難場所を空調のある特別活動室等に指定していたが、結果的に体育館や校舎上層階に移動していただくなど、避難された皆様に御負担をおかけすることになってしまった。← 反省 ×
今後の対応について、多摩区は河川に面した地域と斜面地が混在しており、避難者の安全行動が異なる地域特性がある。こうした特性や今回の台風19号の検証を通じて、避難所運営会議等の機会を活用し、地域の皆様の御意見をいただきながら、これまで以上に効果的かつ円滑な避難所運営の実現に努めるとともに、このたびの経験を職員の人材育成にも生かしたい。← 総括

吉沢章子

反省すべき点を明確に答弁された。こういう姿勢が非常に大切。
今後の検証を通じ、経験を職員の人材育成にも生かして欲しい。


課題2 浸水被害について
・多摩川の治水等について (多摩川、三沢川、大丸用水、五反田川)

吉沢章子

① 下布田小学校の説明会が先日行われ、吉沢も参加。さまざまな指摘や建設的な意見ある中、用水路等の改善について指摘あり。内水氾濫対策についての見解と短期的、中長期的な取り組みについて伺う。
② 多摩川の流量を確保するためには抜本的な対策として、浚渫(しゅんせつ)、並びに東京側の堤防のかさ上げ(1メートル以上低い。かさ上げは必須)について市として国へ働きかけを強めるべき。見解は?
③ 多摩川流域で貯水施設を確保できる可能性について。例えば五反田川放水路は貯留量が何と13万立米。本来の機能に付加価値をつけて活用できないか伺う
④ 過日、三沢川に流れ込む大丸用水の合流地点にある水門が、さびて動かないことが発覚。今回の水害の大きな原因ともとれる事実。明確な説明を求める。

建設緑政局長

多摩川等の治水について

① 用水路の改善等について、国や県と連携して今年度内にJR南武線三沢川橋梁周辺の浸水原因の究明を行い、来年の出水期までに土のうによる対策など短期的対策を実施するとともに、中長期的対策についても検討を進める。
② 多摩川の浚渫(しゅんせつ)等について、今回の台風によって被災した自治体として、多摩川流域自治体で構成されている多摩川整備促進協議会等の場を通じて、他の流域自治体と情報を共有し、治水安全度の向上について国に対して要請を行ってゆく
③ 多摩川流域における流出抑制については、現在、多摩区生田8丁目から登戸新町地内にかけて五反田川放水路の整備を進めており、来年の出水期までには放水路施設の一部の活用が可能となることから、暫定的に貯留式で運用を開始する予定。
④大丸用水が三沢川に流入する箇所の水門については、三沢川の改修にあわせて神奈川県により設置されたもの。三沢川の管理者である神奈川県、大丸用水の管理者である本市など関係者の間での、必要な管理の取り決め等が不明確な状況であることから、庁内関係部署を初め、県や大丸用水土地改良区等の関係機関と適切な管理などについて検討する。今回の浸水被害の原因につきましては、現在、神奈川県等と連携して原因の究明を進めている。現時点では多摩川において計画高水位を超える状況の中、三沢川においても水位が上昇し、三沢川に流入する用水路等の水が流入しづらくなったため、水があふれたものと考えている。浸水原因等につきましては、今後明らかになった時点で住民の方々などへ御説明する。

吉沢章子

原因が明らかになった時点で住民の方々に説明との答弁。丁寧な対応を求める。
五反田川の暫定利用13万立米について。五反田川の貯留のみならず、多摩川からの水を貯留する機能ということも考えられるのではないか。アイデアとして検討を要望。

・堰地区の浸水被害について

吉沢章子

多摩区では堰地区においても浸水被害があった。浸水を招いた宇奈根排水樋管ゲートの開閉問題について、さびて動かなかったということはないのか、宇奈根のみならず、所管する他の全てのゲートも含めてさびは原因となっていないのか、見解を伺う。あわせて、操作手順の見直しと、今後改善すべき点について伺う。

上下水道事業管理者

樋管ゲートについて、上下水道局では宇奈根排水樋管ゲートと同様の形式の樋管ゲートを27カ所所管しており、これら全ての樋管ゲートにおいて、毎年、上下水道局職員による動作点検を実施し、正常に動作することを確認している。また、必要に応じて専門業者による点検整備も実施。さらに、国土交通省が管理する河川に接続する20カ所の排水樋管では、維持管理が適切に行われていることを確認する目的で、河川管理者による履行検査も毎年行われている。操作手順の見直しについては、近年の気候変動に伴う雨の降り方の変化なども考慮すると見直しが必要であり、今後、浸水被害の検証の中で、全ての樋管ゲートについて見直したいと考える。

吉沢章子

国:20カ所、県:7カ所。年1回程度の検査だが、この年1回程度の検査も十分なのかどうかが非常に疑問。点検の頻度も含めて、徹底検証を要望。
災害対策としても治水事業の一元化の必要性を感じている。今、上下水で事業は一緒だが、下水道事業は治水という観点からすれば、もともとの建設緑政局に戻すべきと考える。組織再編について市長に要望。

 

課題3 市の対応について
・「見える化」できる検証方法について

吉沢章子

台風19号の検証作業における検討事項の一覧化を含めた検証の見える化について、検証シートの作成について。東京大学大学院の災害トレーニングセンター(DMTC)に伺った際、DMTCが作成している47種の災害対応業務フレームワークを拝見。この表を参考に、センター長の目黒教授、また、副センター長の沼田准教授に御指導いただきながら、川崎市における検証シートを作成することを提案するが、見解は?

危機管理監

台風第19号の検証の進め方について、このたびの台風第19号の検証を進めるに当たりまして、東京大学の目黒教授を座長とする川崎市防災対策検討委員会を11月28日に開催し、御意見をいただいたところ。委員から会議を開催することなく、適宜相談するよう提案もあり。今後、検証シートも含め、委員の専門的知見やアドバイスをいただきながら検証を進めたい。

吉沢章子

47の災害の対応業務フレームワークがある。発災の事前、発災時、事後と分けてスキームをつくり「見える化」すれば、多数の参加で検証が可能に。多摩区長答弁のように反省点も評価すべき点も全てつまびらかにして、みんなで検証していくことが見える化につながる。是非このような検証シートの作成を要望。




政策提言 川崎強靭化計画2

・組織について (人材育成)

吉沢章子

代表質問における市長答弁では、最大の課題は職員の温度差であることが明らかになった。多摩区でも職員が避難所の現場で動けなくなった反省点もある。評価すべき点も人、反省すべき点も人。合理的なスキームをつくるとともに、災害時、適切な判断と対応ができる人材を育成することが急務。先述のDMTCでは、災害時の知識、行動、意思決定を学び、災害時に生きる人材を育成する災害トレーニングを行っている。本市職員も受講してスキルアップを目指すべき。市長の見解は?

市長

災害対応力のある職員の育成については、平素からの心構えと災害イマジネーションが肝要であると考え、研修体制を整え、職員の防災教育の充実を図ってきた。DMTCは、段階的に災害対策の知識、技術を身につけていくための災害教育プログラム。今後の取り組みを進める中で、課題への対応として、DMTC等の災害教育プログラムの活用等も手法の一つと考えている。

吉沢章子

お隣の木更津市では、DMTCの訓練センターを、廃校を使ってつくるとのこと。アクアラインで、消防も共同の本市。一緒に職員のスキルアップを図ることも可能と考える。是非ご検討を。

・組織について(体制整備)

危機管理室を人事権・予算権限を持つ「局」扱いにする事を提案 → 検討する (代表質問にて)

・情報発信について(意識啓発)


吉沢章子

複層型ハザードマップ+地歴を各区ごとに台風被害を受けて、改めて提案。意識啓発は、素材が身近であればあるほどリアリティを増す。災害特性が一目でわかる複層型ハザードマップに災害地歴を示す写真を落とし込んで、特性をリアルに表現したものを区ごとに示すことが必要。例えば「備える。かわさき」や、購読数が上がらない市政だよりに掲載し、各戸へ配布すべき。見解は?

危機管理監

層ハザードマップ等について。本市のハザードマップは、災害種別に応じた土砂災害、洪水、津波のハザードマップがあり、現在、内水ハザードマップの作成が所管局により進められている。
また、地域の災害の記録は、ぼうさい出前講座などを通じて御意見をいただいている。
ハザードマップの複層化など、ICTの活用も含め検討する。

・情報発信について(体験型意識啓発)

吉沢章子

東生田小学校での防災訓練において、身近なリスクを知ることが防災につながるという吉沢提案に基づいて、このたび実践をして頂いた。その取り組みについて伺う。

多摩区長

多摩区総合防災訓練について。11月3日に東生田小学校で行った多摩区総合防災訓練における地域の危険マップは、訓練参加者が身近なリスクを知るために、みずからマップにリスク地点を落とし、リスクを地域で共有する試みとして、同校の避難所運営会議の情報班が実施したもの。
危機意識の向上につながる自助、共助の取り組みとして興味深く、地域のさまざまな活動において、皆様がその手法を活用していただくことで、地域の防災力のさらなる向上が期待できるもの。

吉沢章子

地域の危険マップは各学校で取り組まれているが、今回小学校4年生が体育館で発表し、発表した小学生たちが体育館内でのこの取り組みを見て、総合学習で取り入れていくということも伺っている。子どもたちが地域の危険マップを作ることは全市的に取り組みができると考える。
市教育委員会との協力を要望。今回の台風で市民の防災意識が非常に高まっている。
実際の避難経路の確認、意識啓発等、一石二鳥である課題を発見する「まち歩き」は災害対策の必須メニュー。まずはモデル地区からでも始めるべき。危機管理監に要望とする。準備を進めているとも聞いているので次回の質問とする。



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多摩区災害マップ

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